橋本環奈、『天久鷹央の推理カルテ』で“らしさ”を取り戻せるか 実写化作品への期待|

橋本環奈が4月期ドラマ『天久鷹央の推理カルテ』(テレビ朝日系)に出演することが発表された。現役医師である知念実希人の原作小説を元にした作品で、橋本が演じるのは主人公で診断医の天久鷹央だ。鷹央は超人的な診断能力で、不可解な症状や難事件、超常現象までを医学的な観点から解き明かしていく。

現在放送中の連続テレビ小説『おむすび』(NHK総合)でヒロインを務める橋本にとって、朝ドラ後の1作目にしてテレビ朝日制作の連続ドラマで初主演となる本作は、役者としての今後を占う上で試金石となる重要な作品である。

橋本環奈の画像

橋本に対して様々な意見や好き嫌いがあることは承知している。心ない悪罵や中傷は無視して構わないと思うが、気になるのは「橋本環奈は原作ものの実写化は良いが、その他はイマイチ」という評価が散見されることだ。たしかに橋本は実写化作品で代表作を残してきた。『銀魂』の神楽、『かぐや様は告らせたい 〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の四宮かぐや、『キングダム』の河了貂は橋本によってキャラクターの魅力が引き出された好例であり、作品の世界観とも絶妙にマッチしていた。

しかし、そのことが即、原作のないオリジナル作品ではダメということにはならない。メディアミックス前提の、良質なコンテンツの獲得競争になっている状況で、優れた原作を早い段階で押さえることは作り手にとって常識である。漫画や小説の原作を否定することは、自らの首を絞めることと同義だ。橋本の場合は、キャリア初期の原作がある作品に抜てきされ、成功を収めたことで前述の評価が定着しただけである。

その上で、やはり原作もので発揮される橋本の強みはあると考える。それは何かと言うと、良い意味で非現実感を醸し出せるフィクショナルな魅力であり、架空の設定を立体的に再構築する作品の解釈力である。「1000年に1人の逸材」という触れ込みでブレイクした事実からしてだいぶ現実味がないが、普通なら考えられないことが起きてきたのが橋本環奈の人生だった。

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