落語家の桂才賀(かつら・さいが)さん(本名・谷富夫)が21日、虚血性心疾患のため、亡くなった。74歳だった。落語協会が22日、発表した。東京都出身。
桂さんは高校卒業後、桂文治の門をたたくが、「自衛隊で苦労したら入門を許す」と難題を出される。同年海上自衛隊に入隊。1任期3年を勤め上げ、1972年に入門。桂文太を名乗った。77年、二ツ目。78年文治の死去により古今亭志ん朝に入門、古今亭朝次に改名した。80年日本テレビ系「笑点」の大喜利レギュラーに起用され、8年間出演。85年真打ちとなり、7代目桂才賀を襲名した。
一方、全国の自衛隊施設や刑務所、少年院などを慰問するボランティア活動でも知られ、88年には神奈川・久里浜少年院の篤志面接員に任命された。2008年、25年間の刑務所、少年院への慰問をつづった著書「刑務所通いはやめられねぇ」を出版した。最後の寄席出演は、24年11月16日の末広亭だった。